内定辞退相談

嘘はダメ?本当のこと言うべき?内定辞退理由ランキングと企業に伝える時の注意点

辞退の理由って正直に話すべきでしょうか・・・

伊藤ちゃん
相談室長

原則その方がトラブルを避けられるのでおすすめだね!

「内定辞退の理由、本当のこと言うべき?」と悩んでいませんか?本記事では、内定辞退理由ランキングTOP5と、企業に伝える際の注意点をご紹介。嘘の理由で辞退するリスクや、企業側の本音も解説します。この記事を読めば、失礼なく、円満に内定を辞退する方法が分かります。

内定辞退で悩む理由とは?

内定辞退は、人生の大きな岐路に立つ際に避けて通れない選択の一つですが、同時に多くの若者を悩ませる問題でもあります。せっかく内定をいただいた企業に対して、「辞退」の二文字を突きつけることに、大きな抵抗を感じる方は少なくありません。ここでは、内定辞退を申し出る際に、多くの人が抱える悩みとその原因について、詳しく解説していきます。

「企業に悪い」という罪悪感

内定辞退を伝える際に最も大きな心の負担となるのが、「企業に悪いことをしている」という罪悪感です。企業は、数ある応募者の中から時間と労力をかけて選考を行い、あなたに内定を出しました。

その期待に応えられないばかりか、選考にかかった時間や労力を無駄にしてしまうのではないか、企業の採用計画に迷惑をかけてしまうのではないか、という思いから、辞退をためらってしまうケースは少なくありません。

特に、企業の採用担当者との面接で、和やかな雰囲気でやり取りをした場合や、熱意を持って企業のビジョンや将来像を語ってくれた場合は、その罪悪感はさらに増大します。

「こんなにも自分のことを評価してくれているのに、裏切ってしまうことになるのではないか」という思いから、なかなか辞退の決断を下せなくなってしまうのです。

「本音の理由」を伝えることへの抵抗感

内定辞退の理由として、「他社からより魅力的な条件で内定を得た」「企業の雰囲気が自分に合わなかった」など、企業側に伝えることが憚られる本音の理由を抱えている場合、その内容を正直に伝えることに抵抗を感じてしまうのも当然のことです。本音を隠して、建前上の理由を伝えることで、相手を傷つけずに済むのであれば、そうしたいと考えるのは自然な心理と言えるでしょう。

理由詳細伝える上での注意点
他社からの内定他の企業から、より自分の希望に沿った条件(職種、待遇、勤務地など)で内定を得た場合、正直にその旨を伝えることに抵抗を感じる人は少なくありません。特に、企業規模や待遇面で上回る企業からの内定の場合、相手に不快な思いをさせてしまうことを懸念してしまいます。他社の社名や待遇の詳細を具体的に伝える必要はありません。「より自分のキャリアプランに合致した企業から内定を得た」など、抽象的な表現にとどめておきましょう。辞退の意思表示は、あくまでも「他の企業から内定を得た」ことが理由ではなく、「自分自身のキャリアプランとの整合性」を重視した結果であることを明確に伝えましょう。
企業の文化や雰囲気への不安企業説明会や面接を通して、企業の文化や雰囲気が自分には合わないと感じ、内定を辞退したいと考えるケースもあります。しかし、「企業文化が合わない」という抽象的な理由で辞退を伝えることは、相手に失礼にあたるのではないか、誤解を与えてしまうのではないかという不安から、具体的な説明を避けてしまう人もいます。「企業文化が合わない」という表現は避け、「自分の仕事に対する価値観やスタンスと、企業の求める人物像に相違を感じた」「社風や働き方が、自分が理想とする環境とは異なると感じた」など、具体的な言葉で伝えるように心がけましょう。あくまで、企業と自分との相対的なミスマッチを伝えることが重要です。企業の文化や価値観を否定するような表現は避け、「自分の価値観や働き方と合致する企業で、最大限に能力を発揮したい」という前向きな気持ちを伝えるようにしましょう。

また、内定辞退の理由によっては、企業側からネガティブなフィードバックを受けたり、今後のキャリアに悪影響を及ぼすことを恐れる人もいるかもしれません。例えば、「会社の将来性に不安を感じた」「事業内容に興味を持てなかった」といった本音を伝えた場合、企業側から厳しい言葉を投げかけられたり、転職活動で不利な立場に立たされることを懸念してしまうケースも考えられます。

このように、「本音の理由」を伝えることへの抵抗感は、相手への配慮や今後のキャリアへの影響など、様々な要因が複雑に絡み合って生じるものです。そのため、内定辞退の理由をどのように伝えるべきか、深く悩んでしまうのも無理はありません。

嘘の理由で辞内定辞退するのはアリ?ナシ?

内定辞退をする際に、正直に理由を伝えるべきか、あるいは嘘の理由を伝えるべきか悩む人は少なくありません。企業に悪いという気持ちや、本音を伝えることへの抵抗感から、嘘の理由を伝えたくなる気持ちも理解できます。しかし、嘘の理由で辞退することは、後々トラブルに発展する可能性も孕んでおり、おすすめできません。

嘘の理由で辞退する際のデメリット

嘘の理由で内定を辞退した場合、以下のようなデメリットが考えられます。

デメリット詳細
企業との関係悪化嘘の理由で辞退した場合、後から真実が判明する可能性があります。その場合、企業側は裏切られたと感じるため、企業との関係が悪化する可能性があります。一度悪化した関係を修復することは難しく、今後のキャリアに悪影響を及ぼす可能性も考えられます。
自分自身の信用問題嘘の理由で辞退することは、自分自身の信用問題に繋がります。企業側は、嘘をつくような人物であると判断し、今後の採用活動に影響を与える可能性も否定できません。
再就職活動での不利企業によっては、採用活動の一環として、過去の応募者情報を共有している場合があります。嘘の理由で辞退したことが判明した場合、他の企業の採用担当者からネガティブな印象を持たれる可能性があります。
精神的な負担嘘の理由で辞退した場合、罪悪感や不安感に悩まされる可能性があります。これは、精神的な負担となり、就職活動にも悪影響を及ぼす可能性があります。

企業側の視点:嘘の理由で辞退された場合の影響

企業側としても、嘘の理由で内定を辞退されると、様々な面で悪影響があります。

  • 採用活動の遅延: 内定辞退によって、再度募集をかけなければならず、採用活動が遅延します。
  • 採用コストの増加: 採用活動のやり直しは、時間だけでなく、費用もかかります。
  • 社員の負担増加: 採用活動の遅延は、新しい人材の不足に繋がり、既存の社員の負担増加に繋がります。
  • 企業イメージの低下: 内定辞退が相次ぐと、企業イメージが低下する可能性があります。

このように、嘘の理由で内定辞退をすることは、自分自身だけでなく、企業側にも大きな迷惑をかける行為であることを理解する必要があります。

【ランキング形式】内定辞退理由TOP5!

ここでは、企業に伝える際に使いやすい例文も交えながら、内定辞退理由のランキングTOP5とその詳細を解説していきます。辞退を伝える際の参考にしてみてください。

第1位:他の企業から内定を得たため

内定辞退理由の第1位は「他の企業から内定を得たため」です。複数の企業から内定を得ている場合、より自分の希望や条件に合った企業を選ぶことは自然なことです。企業側も、他社との選考競争があることは理解していますので、正直に伝えるようにしましょう。

例文:「このたびは、貴社には大変素晴らしい機会をいただき、誠にありがとうございました。選考を通じて、貴社への志望度も高まりましたが、並行して選考を進めていた他社から内定をいただき、自分のキャリアプランに最適と判断し、そちらに入社することを決意いたしました。つきましては、大変恐縮ですが、貴社からの内定を辞退させていただきたく存じます。」

他の企業から内定を得たことを伝える際のポイント

  • 入社する企業の具体的な社名は伝えない方が無難です。企業間の関係性によっては、トラブルに発展する可能性もゼロではありません。企業名ではなく、「以前から志望していた業界の企業」や「自分のキャリアプランにより合致した企業」など、抽象的な表現にとどめましょう。ただし、嘘だと判断されてしまう可能性を考慮し、伝える企業は慎重に選ぶようにしましょう。
  • 感謝の気持ちを伝えることは非常に重要です。選考に時間を割いてくれたことに対する感謝の気持ちを忘れずに伝えましょう。「貴重な経験をさせていただきありがとうございました」といった言葉を添えることで、円満な印象を与えることができます。

第2位:キャリアプランと合致しないため

内定辞退理由の第2位は「キャリアプランと合致しないため」です。選考を進めていく中で、企業や仕事内容に対する理解が深まり、当初考えていたキャリアプランと異なることに気づくケースは少なくありません。企業側も、ミスマッチを防ぐため、応募者のキャリアプランを重視する傾向があります。そのため、入社後のギャップを防ぐためにも、正直に伝えるようにしましょう。

例文:「このたびは、貴社には大変素晴らしい機会をいただき、誠にありがとうございました。選考を通じて、貴社のことや仕事内容について理解を深めることができました。しかしながら、改めて自分自身のキャリアプランを検討した結果、貴社で働くことは自分の将来の目標と合致しないと判断いたしました。つきましては、大変恐縮ですが、貴社からの内定を辞退させていただきたく存じます。」

キャリアプランと合致しないことを伝える際のポイント

  • 具体的なキャリアプランを伝える必要はありません。「営業職として専門性を高めたい」や「マネジメント業務に携わりたい」など、大まかな方向性を伝えるようにしましょう。企業側に「他にやりたいことがある」と判断されることを防ぎ、納得してもらいやすくなります。
  • 選考を通して企業への理解を深めたことを伝えることも大切です。「貴社の事業内容や理念について深く理解することができました」など、企業側の印象を損なわないように配慮しましょう。企業の努力を無駄にしない姿勢を示すことが重要です。

第3位:企業の文化や雰囲気が合わないと感じたため

内定辞退理由の第3位は「企業の文化や雰囲気が合わないと感じたため」です。企業の文化や雰囲気は、実際に働いてみないと分からない部分も多いため、入社前にミスマッチに気づくことは難しいです。しかし、面接や会社説明会を通して、自分には合わないと感じることがあれば、正直に伝えるようにしましょう。

例文:「このたびは、貴社には大変素晴らしい機会をいただき、誠にありがとうございました。選考過程において、貴社の社風や価値観について理解を深めることができました。しかしながら、大変恐縮ではございますが、自分自身の価値観や働き方と合致しないと感じる部分があり、長期的なキャリア形成を考えた際に、入社後のミスマッチが生じる可能性を懸念しております。つきましては、大変恐縮ですが、貴社からの内定を辞退させていただきたく存じます。」

企業の文化や雰囲気が合わないことを伝える際のポイント

  • 企業の文化や雰囲気を具体的に批判することは避け、「自分には合わないと感じた」という表現にとどめましょう。企業の否定的な評価と捉えられかねない表現は避け、あくまで自分自身の価値観との相違を強調することが重要です。
  • 選考の中で企業の良い面を見つけた場合は、合わせて伝えるようにしましょう。「社員の方々の熱意や企業理念には共感しました」など、ポジティブな言葉を添えることで、企業側への配慮を示すことができます。

第4位:労働条件が希望に沿わなかったため

内定辞退理由の第4位は「労働条件が希望に沿わなかったため」です。給与、勤務時間、休日、福利厚生など、労働条件は仕事をする上で重要な要素です。事前に確認していた条件と異なっていた場合や、希望条件と合致しない場合は、内定を辞退することも視野に入れましょう。ただし、労働条件のみに焦点を当てて辞退理由を伝えることは、企業側にネガティブな印象を与えかねないため注意が必要です。

例文:「このたびは、貴社には大変素晴らしい機会をいただき、誠にありがとうございました。選考を通じて、貴社のことや仕事内容について理解を深めることができました。しかしながら、自分自身の将来設計やライフプランを考慮した結果、誠に恐縮ながら、貴社からの内定を辞退させていただきたく存じます。」

労働条件が希望に沿わなかったことを伝える際のポイント

  • 具体的な条件面を挙げて辞退理由とすることは避け、「総合的に判断した結果」という表現にとどめましょう。給与や待遇面だけに不満があるという印象を与えないようにすることが大切です。
  • 企業への感謝の気持ちを伝えることは非常に重要です。「選考の機会をいただきありがとうございました」など、誠意をもって伝えるように心がけましょう。円満な印象を与え、企業との良好な関係を保つことができます。

第5位:一身上の都合により

内定辞退理由の第5位は「一身上の都合により」です。病気や家族の介護など、個人的な理由で内定を辞退せざるを得ない場合に用いられる表現です。具体的な理由を伝える必要がないため、辞退理由に悩んだ際の選択肢として挙げられます。ただし、多用すると誠実さに欠ける印象を与えてしまう可能性があるため、注意が必要です。

例文:「このたびは、貴社には大変素晴らしい機会をいただき、誠にありがとうございました。しかしながら、一身上の都合により、貴社からの内定を辞退させていただきたく存じます。大変申し訳ございませんが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。」

一身上の都合により辞退する際のポイント

  • 具体的な説明は不要ですが、誠意を込めて伝えることが大切です。「このような形になり大変申し訳ございません」など、謝罪の言葉を添え、企業側に誠意が伝わるように心がけましょう。
  • 辞退の連絡は迅速に行いましょう。企業側の業務に支障をきたさないよう、できるだけ早く連絡することが重要です。

内定辞退を伝える際の注意点

内定辞退を伝える際には、企業側へ失礼な印象を与えないよう、細心の注意を払う必要があります。円滑なコミュニケーションを心がけ、社会人としての第一歩を気持ちよく踏み出せるよう、以下の点に留意しましょう。

誠意を込めた丁寧な言葉遣いを心がける

内定辞退を伝える際には、感謝の気持ち申し訳ない気持ちを丁寧に伝えることが重要です。

  • 「せっかく内定を頂いたにも関わらず、このようなご報告となり大変申し訳ございません。」
  • 「貴社のご厚意に心より感謝申し上げます。」

など、感謝と謝罪の気持ちを明確に伝えましょう。

電話で伝えるのが基本

内定辞退は、基本的に電話で直接伝えるようにしましょう。メールでの連絡は、誠意が伝わりにくく、企業側に失礼な印象を与えてしまう可能性があります。

連絡手段メリットデメリット
電話誠意が伝わりやすい その場で質問に答えられる緊張しやすい 記録が残らない
メール記録が残る 時間や場所を選ばない誠意が伝わりにくい 返信に時間がかかる場合がある

ただし、企業側からメールでの連絡を指示されている場合は、その指示に従いましょう。

伝えるタイミングはなるべく早く

内定辞退を伝えるタイミングは、なるべく早い方が良いでしょう。企業側は、採用活動のスケジュール調整や他の候補者への連絡など、迅速な対応が必要となります。

内定承諾の期限が迫っている場合でも、辞退の意思が固まった時点で、できるだけ早く連絡するようにしましょう。

引き止められても、意志を明確に伝える

企業によっては、辞退の意向を伝えた際に、引き止められることがあります。しかし、自分の意志が固まっている場合は、きっぱりと辞退の意思を伝えることが大切です。

曖昧な態度をとってしまうと、企業側に期待を抱かせてしまい、後々のトラブルに繋がりかねません。

お礼の気持ちを忘れずに伝える

内定辞退の連絡をする際にも、企業側への感謝の気持ちを伝えることを忘れずに行いましょう。選考の機会をいただけたことや、企業の担当者とのやり取りを通して得られた学びなど、感謝の気持ちを具体的に伝えることで、相手に好印象を与えることができます。

まとめ

内定辞退は企業に対して大変心苦しいものですが、嘘の理由で辞退することは、後々トラブルになる可能性もあります。企業側も納得しやすい、正直な理由を伝えるようにしましょう。辞退の意思は、電話で、なるべく早く、誠意を込めて伝えましょう。

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