内定承諾後の辞退で怒られるのが怖い人必見!誠実な断り方とマナー
内定承諾後の辞退は民法上認められた権利であり、誠実な対応をすればトラブルは回避できます。
本記事では、担当者に怒られるリスクを減らす断り方のマナーや電話・メールの例文を解説。損害賠償等の不安を解消し、円満に辞退する手順をお伝えします。
内定承諾後の辞退で怒られるのが不安な人が知っておくべきこと

「内定承諾書を出してしまったけれど、どうしても辞退したい」「電話をしたら怒鳴られるのではないか」と、夜も眠れないほどの不安を抱えていませんか。

まず結論からお伝えすると、内定承諾後であっても辞退は法的に可能ですし、適切な手順を踏めば過度に恐れる必要はありません!
ここでは、不安を解消するために知っておくべき法律の知識や、内定承諾書の効力、そして企業側のリアリティについて解説します。
職業選択の自由により入社2週間前までは辞退が可能
内定辞退を躊躇する最大の理由は「一度承諾した契約を破棄して法的に問題にならないか」という点でしょう。
しかし、日本国憲法には「職業選択の自由」が保障されており、労働者には働く場所を自由に選ぶ権利があります。
つまり、入社日の2週間前までに辞退の意思を伝えれば、法律上は何の問題もなく内定を辞退することができるのです。
入社日がまだ先である場合、企業側が辞退を拒否する法的根拠は乏しく、労働者の権利が優先されるのが一般的です。
| 根拠となる法律 | 内容の要約 | 内定辞退への適用 |
|---|---|---|
| 日本国憲法 第22条 | 職業選択の自由 | 誰でも自由に就職先を選んだり、変えたりする権利があるため、特定企業への入社を強制されることはありません。 |
| 民法 第627条 | 解約の申し入れ | 雇用の期間に定めがない場合、退職(解約)の申し入れから2週間で契約は終了します。 |
「訴えられるかもしれない」という不安を持つ方もいますが、実際に内定辞退によって企業が損害賠償請求を行い、それが認められるケースは極めて稀です。
法的な後ろ盾があることを理解し、落ち着いて行動しましょう。

もちろん、どうしても直接話すのが精神的に限界である場合は代行サービスの利用も一つの手段ですが、基本的には自らの言葉で伝えることで解決します。
内定承諾書を出したからといって、自分の人生を縛る絶対的な契約書ではないことを認識しておきましょう。
誠意を持って対応すれば多くの企業は理解してくれる
実際の採用現場では、内定辞退は毎年のように発生する「よくある出来事」の一つです。
採用担当者も人間ですので、連絡なしにバックレられたり、入社直前になってメール一通で済まされたりすれば、感情的になることもあります。
しかし、早い段階で電話連絡をし、誠心誠意お詫びの言葉を伝えれば、多くの担当者は「残念ですが、承知しました」と受け入れてくれます。
企業側が内定辞退で怒る心理を知り対策を練る

内定承諾後の辞退を考えた際、最も大きな懸念材料となるのが「企業側から怒られるのではないか」という恐怖心でしょう。
確かに、厳しい口調で引き止められたり、嫌味を言われたりするケースはゼロではありません。
採用担当者が怒るのは期待を裏切られたと感じるから
採用担当者が内定辞退に対して感情的になる最大の理由は、築き上げてきた信頼関係が崩れたことによる「失望」や「ショック」です。
採用活動は数ヶ月に及ぶ長いプロセスであり、担当者は多くの学生の中からあなたを選び出し、社内で採用の承認を得るために尽力しています。
特に、面接を通じて個人的な信頼関係が生まれていた場合や、あなたの入社を心待ちにしていた場合ほど、辞退の連絡は「裏切り」のように感じられてしまいます。
担当者の心理としては、以下のような感情が渦巻いています。
- 「あれほど熱心に入社したいと言っていたのに嘘だったのか」という疑念
- 自分の人を見る目がなかったのかという自信喪失
- 手塩にかけてフォローしてきた時間が無駄になったという徒労感

事務的に辞退を伝えるのではなく、相手の期待を裏切ってしまったことに対する深いお詫びの気持ちを示すことが、相手の感情を鎮める第一歩となります。
怒られるポイントを理解して先回りして謝罪する
相手が怒る理由が「感情的な失望」と「実務的な負担」にあると分かれば、それに対する適切な謝罪の言葉を選ぶことができます。
ただ「辞退します」と伝えるだけでは、火に油を注ぐことになりかねません。
連絡の遅さやタイミングへの配慮
もし辞退の連絡が遅くなってしまった場合は、何よりもまずその点を謝罪すべきです。
「もっと早く言えなかったのか」というのが担当者の本音だからです。
「悩み抜いた末に、ご連絡が直前になってしまい大変申し訳ございません」と、連絡が遅れた非を認めることで、相手の最初の怒りの矛先を受け止めることができます。
納得感のある理由の提示
「一身上の都合」だけで済ませようとすると、「理由も言わずに逃げるのか」と不誠実さを感じさせます。
詳細を全て話す必要はありませんが、「自身の適性を再考した結果」「他社とのご縁があり」など、相手が「それなら仕方がない」と諦めがつく程度の理由は用意しておくべきです。
内定承諾後の辞退を電話で伝える際の具体的なトークスクリプト

内定承諾書を提出した後に辞退の連絡を入れるのは、誰にとっても非常に心苦しく、勇気がいることです。
メールだけで済ませようとせず、まずは電話で直接お詫びの気持ちを伝えることが、トラブルを回避し円満に辞退するための最善策です。
ここでは、緊張して頭が真っ白になっても対応できるよう、具体的な会話の流れとトークスクリプトを紹介します。
| シーン | トークスクリプト例 |
|---|---|
| 最初の挨拶 | 「お世話になっております。先日、内定のご連絡をいただきました〇〇(氏名)と申します。採用担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか。」 |
| 担当者が出た時 | 「お世話になっております。〇〇(氏名)です。先日は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。また、この度はお忙しい中お時間をいただきありがとうございます。」 |
| 結論(辞退)の伝達 | 「大変申し上げにくいのですが、検討いたしました結果、この度の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。承諾書を提出した後でのご連絡となり、多大なるご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ございません。」 |
辞退の理由を聞かれた時にスムーズに答えるための準備
辞退の旨を伝えると、多くの場合「差し支えなければ理由を教えていただけますか?」と聞かれます。
ここで言葉に詰まると、「本当に辞退していいのか」「迷っているのではないか」と相手に付け入る隙を与えてしまう可能性があります。
以下のような回答を準備しておきましょう。
| 理由のパターン | 回答例 |
|---|---|
| 他社への入社が決まった場合 | 「自身のキャリアプランについて改めて熟考した結果、別の企業様とのご縁を感じ、そちらに入社することを決意いたしました。御社にも大変魅力を感じており悩みましたが、このような結論に至りました。」 |
| 職種や条件の不一致 | 「自分の適性や将来のビジョンについて再度検討を重ねた結果、別の職種で挑戦したいという気持ちが強くなりました。御社の期待に沿えず大変心苦しいのですが、辞退させていただきます。」 |
| 家庭の事情など | 「一身上の都合により、実家に戻らなければならなくなりました(または勤務が難しくなりました)。私的な事情で御社にご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳ございません。」 |
「どこの会社に行くのか?」と具体名を問われることもありますが、答える義務はありません。

「申し訳ございませんが、相手先企業様との関係もございますので、社名は伏せさせてください」と丁寧に断りましょう。
相手が納得しない場合の切り返し方と電話の切り方
内定承諾後の辞退では、企業側も採用計画が狂うため、引き止めにあったり、場合によっては強い口調で責められたりすることがあります。
「本来であれば直接お伺いしてお詫びすべきところ、お電話でのご連絡となり大変失礼いたしました。これまで丁寧にご対応いただき、本当にありがとうございました。失礼いたします。」

誠意を持って対応すれば、法的なトラブルに発展することはまずありませんので、毅然とした態度で対応してください。
電話する勇気がない場合のメールでの辞退連絡マナー

内定承諾後の辞退は、企業側に多大な迷惑をかける行為であるため、本来であれば電話で直接お詫びをするのが社会人としてのマナーです。
しかし、「怒号を浴びせられるのではないか」「強い引き止めにあって断りきれないのではないか」という恐怖心から、どうしても電話をする勇気が出ない場合もあるでしょう。
ここでは、電話ができない場合に送るべきメールの書き方とマナーについて解説します。
件名は一目で内定辞退とわかるように記載する
採用担当者は、日々膨大な数のメールを処理しています。
特に採用活動のピーク時には、面接の日程調整や社内連絡などでメールボックスが埋め尽くされていることが一般的です。
そのような状況下で、件名が曖昧なメールを送ってしまうと、開封が後回しにされたり、最悪の場合は見落とされたりする可能性があります。

具体的には、「用件」「氏名」「大学名」の3要素を必ず件名に含めましょう。
本文では電話できなかった非礼を詫びる文章を入れる
内定承諾書を提出した後に辞退することは、企業が準備していた受け入れ態勢や、他の候補者を不採用にした判断を覆すことになります。
これだけでも企業にとっては大きな痛手です。
そのため、メールの本文には必ず「本来であれば直接お電話でお詫びすべきところですが、
メールでのご連絡となり大変申し訳ございません」といった、非礼を詫びる一文を添えることが不可欠です。

この一言があるかないかで、採用担当者が受ける印象は大きく変わります。
「電話をするのが怖かったから」という正直な理由を書く必要はありません。
採用担当者への感謝と会社への配慮を含めたメール例文
実際にメールを作成する際は、ビジネスマナーに則った構成を心がけます。
これまでの選考で時間を割いてくれたことへの感謝、期待に応えられないことへのお詫び、そして企業の今後の発展を祈る言葉をバランスよく盛り込みましょう。
以下に、内定承諾後の辞退で使えるメールのテンプレートを用意しました。

このままコピー&ペーストして使用できますが、()の部分はご自身の状況に合わせて正確に書き換えてください。
そのまま使える内定辞退メールのテンプレート
件名:
【内定辞退のご連絡】氏名(○○大学)
本文:
株式会社○○
人事部 採用担当 ○○様
いつも大変お世話になっております。
○○大学○○学部の(氏名)です。
この度は、内定のご通知をいただき、誠にありがとうございました。
また、先日は内定承諾書を提出いたしましたが、その後、自身のキャリアプランについて改めて深く検討いたしました結果、誠に恐縮ながら、この度の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
こちらの都合で承諾後にこのような申し出をすることとなり、採用に関わってくださった皆様の期待を裏切る形となってしまいましたこと、深くお詫び申し上げます。
本来であれば、直接お伺いするか、お電話にてお詫び申し上げるべきところではございますが、取り急ぎご連絡を差し上げたく、メールにて失礼いたします。
選考の際には多大なるお時間を割いていただいたにも関わらず、このような結果となり、多大なるご迷惑をおかけしますことを重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
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氏名:○○ ○○
大学:○○大学 ○○学部 ○○学科
電話:090-0000-0000
Email:example@example.com
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内定承諾後の辞退で実際に起きたトラブル事例と解決策

内定承諾後に辞退を申し出る際、もっとも不安になるのが「企業から怒鳴られるのではないか」「トラブルに巻き込まれるのではないか」という点でしょう。
ここでは、実際に起こり得るトラブルのケースと、単なる噂レベルの話を整理し、万が一トラブルになりそうな場合の具体的な解決策を解説します。
よくあるトラブルのパターンと法的見解
企業側が辞退を阻止しようとして使う言葉や行動にはパターンがあります。
法的な観点から見れば、学生側が過度に恐れる必要がないことがわかります。
| トラブルの内容 | 企業の主張・行動 | 法的見解と対策 |
|---|---|---|
| 本社への呼び出し | 「電話では失礼だ。直接来て謝罪しろ」「最後にもう一度話をしよう」 | 応じる義務はありません。 拘束される恐れや、強い引き留めに合う可能性があるため、「予定が合わない」「電話での謝罪でご容赦願いたい」と毅然と断って問題ありません。 |
| 損害賠償請求の示唆 | 「採用にかけたコストや研修費を請求する」「訴えるぞ」 | 実際に請求されるケースはほぼありません。 労働契約成立後の辞退であっても、入社前の段階で会社が被った損害(求人広告費など)を個人に請求することは法的に極めて困難です。 |
| オワハラ(脅し) | 「この業界で働けなくしてやる」「大学の後輩も採用しない」 | 単なる脅しであり、実行不可能です。 他社の人事に圧力をかけることは独占禁止法や不正競争防止法に抵触する恐れがあり、現実的ではありません。会話を録音するなどの自衛策が有効です。 |
まとめ
内定承諾後の辞退は法律上認められており、過度に恐れる必要はありません。
ただし、企業への負担を考慮し、誠意ある対応を心がけることが大切です。
怒られることを恐れず、感謝と謝罪の気持ちを早めに伝えましょう。
