内定辞退理由を聞かれたらこう答える!納得される例文とNG回答
内定辞退の理由を聞かれた際、正直に言うべきか迷う方へ、角が立たない回答マナーと例文を解説します。
そのまま使える例文やNG回答を知り、トラブルなく円満に辞退しましょう。
内定辞退理由を聞かれたら正直に言うべきか

内定辞退の連絡を入れた際、人事担当者から「差し支えなければ、理由を教えていただけませんか?」と聞かれることは珍しくありません。
このとき、多くの求職者が「どこまで正直に話すべきか」と悩みます。
結論から言えば、すべての理由を正直に話す必要はありません。

特に、企業に対する不満や条件面での懸念が理由である場合、そのまま伝えると相手を不快にさせるリスクがあります。
内定辞退は法的に認められた権利ですが、社会人としてのマナーを守り、円満に辞退することが最も重要です。
建前と本音を使い分ける重要性
内定辞退の理由を伝える際は、「本音(本当の理由)」と「建前(相手に伝える理由)」を使い分けることがトラブル回避の鍵となります。
嘘をつくというよりも、「相手を尊重した表現に変換する」と捉えるとよいでしょう。
将来、ビジネスの場や業界内で関わりを持つ可能性も考慮し言い換えるのが賢明です。

以下に、よくある「本音」と、それを角が立たないように変換した「建前」の対比を整理しました。
| 辞退理由の本音(言わない方がよいこと) | 辞退理由の建前(伝えてもよいこと) |
|---|---|
| 給与や待遇が他社より悪かった | 自身のキャリアプランや希望する職務内容との適合性を優先した |
| 面接官の印象が悪かった・社風が合わなそう | 自身の適性や、目指す働き方を慎重に検討した結果 |
| 第一志望の滑り止めだった | 他社からより自身の専門性を活かせる評価をいただいた |
| ネットの口コミや評判が悪かった | 自身の将来像と企業の方向性を再考した結果 |
答えたくない場合の角が立たない断り方
どうしても詳細な理由を答えたくない場合や、他社名を出したくない場合もあります。

その際は、無理に具体的な理由を捏造する必要はありません。
人事担当者が理由を聞く背景には、「自社の採用活動の改善に役立てたい」という意図がある場合が多く、回答は義務ではありません。
追求されたくない場合は、以下のようなフレーズを用いて、感謝の意を示しつつやんわりと回答を留保しましょう。
重要なのは、曖昧にする場合でも「誠実に検討した」という姿勢を見せることです。
他社に決めたと伝える際の内定辞退理由の例文

内定辞退の理由として最も多いのが、他社への入社を決めたというものです。
しかし、「他社の方が給料が高かったから」「御社の雰囲気が合わなかったから」といったストレートすぎる表現は、相手を不快にさせる恐れがあります。
ここでは、角を立てずに他社への入社を伝えるための具体的な例文を、理由の切り口ごとに紹介します。
業界や職種の適性を理由にする場合
就職活動を通じて自己分析が深まり、志望する業界や職種が変わることは珍しくありません。
この場合、「御社が合わない」のではなく、「自分の適性が別の場所にあると気づいた」という文脈で伝えると納得感が高まります。
特に、内定先とは異なる業界や職種の企業を選んだ場合に有効な伝え方です。
| 状況 | 回答例文 |
|---|---|
| 異なる業界を選んだ場合 | 「就職活動を通じて様々な業界のお話を伺う中で、〇〇業界で専門性を身につけたいという思いが強くなりました。自身の適性を再考し、第一志望であった〇〇業界の企業へ入社することを決意いたしました。」 |
| 異なる職種を選んだ場合 | 「最後まで悩みましたが、自身の強みを活かせるのは〇〇職であるという結論に至りました。〇〇職としてキャリアをスタートできる他社とのご縁を優先させていただきます。」 |
自身のキャリアプランとの整合性を理由にする場合
将来のビジョンや長期的なキャリア形成を理由にする方法は、企業側も引き止めにくい理由の一つです。

「どのような社会人になりたいか」という個人の価値観に基づいた決断であれば、人事担当者も尊重してくれる傾向にあります。
「5年後、10年後の自分」を想像した結果であることを強調し、前向きな辞退であることを伝えましょう。
キャリアビジョンを軸にした例文
「自身のキャリアプランについて深く検討した結果、若手のうちから海外事業に携われる環境で挑戦したいという気持ちが固まりました。
そのため、海外拠点での勤務が確約されている他社への入社を決断いたしました。」
働き方や将来像を軸にした例文
「将来的に〇〇の分野でスペシャリストを目指したいと考えております。
そのための研修制度や実務環境がより整っている企業とのご縁があり、そちらで自身の可能性を試したいと考え、辞退を申し出させていただきました。」
企業の魅力を比較して伝える場合
事業内容や社風、勤務条件などを比較して決めた場合、伝え方には細心の注意が必要です。
他社の方が優れていると直接的に言うのではなく、「自分の価値観には他社の方がよりマッチしていた」というニュアンスで伝えます。
「御社も魅力的だが」というクッション言葉を挟むことで、相手の顔を立てることができます。
状況に応じた内定辞退理由の回答例文

内定辞退の理由は、求職者の置かれた状況によって様々です。
基本的には「一身上の都合」や「検討の結果」で済ませることがマナーです。
ここでは、よくある3つのシチュエーション別に、電話やメールで使える具体的な回答例文を紹介します。
第一志望の企業から内定が出たケース
就職活動において、他社に入社を決めることは最も一般的な辞退理由です。
しかし、単に「第一志望に受かったから」と伝えると、相手企業を「滑り止めだった」と軽視しているように受け取られかねません。

「自分のやりたいこと」や「キャリアプラン」という軸において、他社の方がよりマッチしていたという前向きな理由付けを行いましょう。
| 伝えるべき要素 | 避けるべき表現 |
|---|---|
| 自身のキャリアビジョンとの合致度 | 御社より条件が良かった |
| 業務内容や専門分野への適性 | 御社の雰囲気が合わなかった |
| 最後まで悩んだという誠意 | 最初から行く気がなかった |
検討の結果自信がなくなったケース
選考が進む中で、業務内容のハードルが高いと感じたり、社風に馴染めるか不安になったりして辞退を考えるケースもあります。
この場合、正直に「自信がない」と伝えると引き止められる可能性があるため、「適性の不一致」を理由にするのが賢明です。
会社側に非があるような言い方は避け、「自分の力不足」や「適性の再確認」という観点で、御社の期待に沿えないため辞退するという論理で伝えます。
回答例文
「選考を通じて業務内容や働き方について詳しくお伺いする中で、自身の適性や能力について改めて深く検討いたしました。
その結果、御社が求めるレベルの貢献をすることが難しく、ご期待に沿えないのではないかという懸念が拭えませんでした。
中途半端な気持ちで入社することは御社にとっても失礼にあたると考え、辞退させていただく決断をいたしました。」
家族と相談して辞退を決めたケース
勤務地、転勤の有無、給与条件、介護などの家庭の事情により、家族と相談した結果として辞退することもあります。
この場合、「家族に反対されたから」と他責にするのではなく、「家族と話し合い、総合的に判断した結果」として主体的に伝えることが重要です。
回答例文
「内定をいただいた後、今後の働き方や生活拠点について家族と話し合いを重ねてまいりました。
その結果、家庭の事情により、どうしても御社での勤務が難しいという結論に至りました。
私個人としては御社で働きたいという気持ちが強くありましたが、家族の意向も尊重し、やむを得ず辞退させていただくこととなりました。」
内定辞退理由を聞かれた時に言ってはいけないNG例

内定辞退の理由を聞かれた際、正直に答えることが誠実さとは限りません。
これらは「自己中心的」「失礼」といったネガティブな印象を与えかねないからです。
以下に、代表的なNG理由とそれが相手に与える印象を整理しました。
漠然とした不安を理由にする
「本当にこの仕事でいいのか迷っている」「なんとなく自分に合わない気がする」といった、具体的根拠のない漠然とした不安を理由にするのは避けましょう。
採用担当者は、内定者が抱える不安を解消し、入社してもらうことをミッションとしています。

そのため、理由が曖昧であればあるほど、「相談に乗れば解決できる」「ただのマリッジブルーのようなものだ」と判断され、熱心な引き留めに合う可能性が高くなります。
辞退の意思が固いのであれば、「他社との適性比較」や「キャリアプランとの整合性」など、論理的で明確な理由を用意することが重要です。
ネットの評判や口コミを理由にする
インターネット上の掲示板やSNS、就職口コミサイトなどの情報を根拠に辞退を伝えるのは、最も避けるべきNG対応の一つです。
「ネットに悪い評判が書かれていたから」と伝えてしまうと、企業に対して失礼であるだけでなく、あなた自身の情報リテラシーや判断能力を疑われてしまいます。
自身のキャリア観や他社との比較といった、主体的かつ前向きな理由に変換して伝えるのがマナーです。
しつこく理由を聞かれた時の対処法

内定辞退の連絡を入れた際、人事担当者によっては今後の採用活動の参考にするため、深く理由を追求してくることがあります。
しかし、辞退の意思が固まっている以上、曖昧な返答をして相手に期待を持たせるのは逆効果です。
ここでは、しつこく食い下がられた場合でも、角を立てずに、かつ確実に辞退を完了させるための対処法を解説します。
感謝を伝えつつ毅然とした態度で断る
まずは内定をいただいたことへの感謝を改めて伝え、その上で「決定は覆らない」という強い意思を示すことが重要です。
「迷っている」と受け取られるような言葉(例:「もう少し考えさせてください」「悩みましたが…」など)は避けましょう。
「大変申し上げにくいのですが、決意は固まっております」と毅然と伝えましょう。
相手に期待を持たせない言い回し
会話が長引くと、相手のペースに巻き込まれやすくなります。以下のようなフレーズを用いて、これ以上の議論は不要であることを丁寧に、しかし明確に伝えてください。

- 「高く評価していただいたことは大変光栄ですが、私自身のキャリアプランを熟考した上での結論ですので、意思が変わることはございません。」
- 「これ以上お話ししても、御社にご迷惑をおかけすることになってしまいますので、ここで失礼させていただきます。」
まとめ
内定辞退理由を聞かれた際は、他社との適性やキャリアプランを軸に、誠意を持って伝えることが大切です。
不満などのネガティブな理由は避け、感謝の言葉を添えて毅然と対応しましょう。
円満に辞退を済ませ、次のステップへ進んでください。
