内定辞退相談

【3月内定辞退】まだ間に合う!円満に退職するためのステップと例文集

3月という直前期の内定辞退に焦っているあなたへ。本当に大丈夫なのか、悩みますよね。この記事では、企業側の視点も踏まえ、円満に内定辞退を進めるためのステップと、シーンに応じた例文を紹介します。損をしないための辞退理由も解説しているので、安心して辞退の手続きを進められます。

3月内定辞退は本当に大丈夫?

内定辞退の期限を確認

内定辞退を検討する上でまず確認すべきなのが、内定承諾時に締結した「採用内定通知書」です。そこには、内定辞退に関する期限が明記されているはずです。期限が定められている場合、その期限内であれば、法律上、企業側は内定者に対して損害賠償を請求することはできません。3月に入社を控えている場合でも、期限内であれば問題なく辞退できます。

しかし、期限を過ぎてしまった場合、企業側は内定者に対して、損害賠償を請求する権利を有します。ただし、実際に請求されるケースは稀です。企業側も、入社意欲の低い人材を採用することにメリットを感じないためです。それでも、企業側に損害が発生した場合(例えば、既に研修費用や制服代などが発生している場合)は、請求される可能性もゼロではありません。

企業側の受け止め方

企業側は、貴重な人材を獲得するために、時間と費用をかけて採用活動を行っています。そのため、内定辞退は、企業側にとって大きな痛手となる可能性があります。特に、3月は多くの企業にとって新年度が始まる時期であり、人材の確保が急務となっている場合が多いです。そのため、内定辞退によって、企業側の採用計画に大きな影響が出る可能性も考えられます。

また、企業側は、内定辞退の理由によっては、自社の採用活動や企業風土に問題がないかを検討する材料とすることもあります。例えば、「企業文化が合わないと感じた」「仕事内容が希望と違った」といった理由で辞退される場合、企業側は、自社の魅力を向上させるための改善策を講じる必要があると判断するかもしれません。

内定辞退は、企業側にとって決して喜ばしいことではありませんが、必ずしもネガティブに捉えられるわけではありません。誠意をもって対応することで、企業側との良好な関係を保ちながら、円満に辞退を進めることができるでしょう。

時期企業側の状況内定辞退の影響
3月新年度開始に向けて、採用活動がピークを迎える時期採用計画に大きな影響が出る可能性が高い
3月既に新入社員研修の準備を進めている企業も多い研修費用や教材費などの損害が発生する可能性がある

円満な内定辞退のステップ

内定辞退をスムーズに進めるためのステップを紹介します。企業側と良好な関係を保ちながら、誠意をもって対応することを心がけましょう。

連絡はなるべく早く、誠意をもって

内定辞退を決めたら、できるだけ早く企業に連絡しましょう。企業側は採用活動のスケジュール調整など、あなたへの対応をすすめているため、時間的余裕をもって連絡することが大切です。連絡が遅れるほど、企業側に迷惑をかけてしまう可能性が高まります。企業側もあなたの誠意を感じ取れるよう、お詫びの気持ちを込めて連絡しましょう。

電話で伝える

内定辞退は、電話で直接伝えるのが基本です。メールや手紙よりも、直接言葉を伝える方がより誠意が伝わるためです。電話をかける時間帯は、企業の営業時間内にしましょう。担当者が不在の場合は、改めてかけ直す旨を伝えましょう。電話がつながらない場合は、メールで連絡しておくと丁寧な印象を与えます。

辞退理由を簡潔に伝える

辞退理由は、簡潔かつ丁寧に伝えましょう。嘘や曖昧な表現は避け、正直な気持ちを伝えることが大切です。ただし、企業側の心象を必要以上に悪化させるような表現は避け、配慮が必要です。辞退理由として考えられる例を、以下の表にまとめました。

辞退理由伝え方
他社からの内定承諾「大変光栄なお話ですが、他に第一志望の企業から内定をいただき、そちらに入社することを決断いたしました。」
キャリアプランの変更「当初は貴社で働くことを強く希望しておりましたが、改めて自身のキャリアプランを考えた結果、別の道に進むことを決断いたしました。」
企業の風土や条件が合わない「魅力を感じておりましたが、自分自身の適性や将来性を考えた結果、今回は見送らせていただくことといたしました。」
家庭の事情「一身上の都合により、大変申し訳ございませんが、内定を辞退させていただきたくお願い申し上げます。」

嘘はNG!正直に伝えるべき?

辞退理由を伝える際に、嘘をつくことは避けましょう。後々発覚した場合、企業との信頼関係を損なうだけでなく、あなた自身の評判にも影響する可能性があります。一方で、企業側の心象を必要以上に悪化させてしまう可能性も考慮する必要があります。たとえば、企業風土や待遇面への不満が理由の場合、ストレートに伝えるのではなく、「自分のキャリアプランに合致しない」など、オブラートに包んだ表現を用いることが重要です。

謝罪の気持ちを伝える

内定辞退は、企業側に多大な迷惑をかける行為です。そのため、誠意を込めて謝罪の気持ちを伝えることが重要です。「この度は、このようなご報告となり大変申し訳ございません。」「貴重な機会を頂戴しましたにもかかわらず、このような決断となり誠に申し訳ございません。」など、感謝の気持ちと重ねて謝罪の言葉を伝えましょう。

書類で正式に提出

電話で伝えた後は、企業の指示に従って書面でも正式に辞退を申し出ましょう。企業によっては、指定の書式がある場合もあります。書面を作成する際は、ビジネス文書の形式に則り、誤字脱字がないよう丁寧に作成しましょう。郵送する場合は、速達や簡易書留など、確実な方法で送りましょう。

企業からの連絡に丁寧に対応する

内定辞退を伝えた後、企業から確認の連絡や質問が来る場合もあります。その際には、誠実に対応しましょう。企業側の対応は様々ですが、最後まで丁寧な対応を心がけることが大切です。

【シーン別】内定辞退の例文集

電話で伝える場合

誰に例文
人事担当者〇〇大学〇〇学部〇〇学科の〇〇です。先日は、貴社から内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。大変感謝しております。\ その後、熟慮を重ねた結果、大変恐縮ではございますが、貴社からの内定を辞退させていただきたく、お電話いたしました。\ せっかく採用のお返事をいただいたにもかかわらず、このようなご報告となり、誠に申し訳ございません。

電話後のお礼メール

誰に例文
人事担当者件名:内定辞退のお詫び
〇〇株式会社\ 人事部 〇〇様

〇〇大学〇〇学部〇〇学科の〇〇です。

先ほどはお電話にて、内定辞退の旨をお伝えし、大変失礼いたしました。
せっかく採用のお返事をいただいたにもかかわらず、このようなご報告となり、誠に申し訳ございませんでした。
重ねてお詫び申し上げます。

貴社には、選考を通じて大変丁重なご対応をいただき、誠にありがとうございました。
貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

敬具

〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科
〇〇 〇〇

人事担当者へのメール

電話で連絡するのが難しい場合は、メールで内定辞退を伝えることも可能です。ただし、企業によっては電話での連絡を必須としている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

件名例文
内定辞退のお詫び〇〇株式会社
人事部 〇〇様

〇〇大学〇〇学部〇〇学科の〇〇です。

貴社には、採用選考において格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございました。
先日、〇〇の採用内定のご連絡をいただきましたが、熟慮を重ねた結果、大変恐縮ではございますが、辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
せっかく採用のお返事をいただいたにもかかわらず、このようなご報告となり、誠に申し訳ございません。

貴社には、選考を通じて大変丁重なご対応をいただき、誠にありがとうございました。
貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

敬具

〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科
〇〇 〇〇

お詫び状

内定辞退の連絡後、改めてお詫び状を郵送すると、より丁寧な印象を与えられます。 お詫び状は、手書きで丁寧に書くようにしましょう。

手紙の構成は下記の通りです。

  1. 前文:拝啓など、頭語を記載する
  2. 時候の挨拶:季節の挨拶を記載する
  3. 内定辞退のお詫び:内定辞退の旨を伝える
  4. 辞退理由:簡潔に、企業側に配慮した言葉で伝える
  5. 感謝の気持ち:選考への感謝を伝える
  6. 結びの言葉:敬具など、結語を記載する
  7. 日付
  8. 氏名
例文
拝啓

早春の候、貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて、先日は貴社より採用内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
その後の熟考の結果、大変恐縮ではございますが、この度、貴社からの内定を辞退させていただきたく、ここにご連絡申し上げます。

せっかく採用のお返事をいただいたにもかかわらず、このようなご報告となり、誠に申し訳ございません。\ 何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。

貴社には、選考期間中、大変丁重なご対応を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

敬具

令和6年3月吉日

〇〇 〇〇

よくある質問

Q. 辞退の連絡はいつまでにすればいい?

内定辞退の連絡は、可能な限り早く行うのがマナーです。企業側は、採用者が決まったら、配属や研修の準備、場合によっては他の候補者への連絡など、様々な対応を進めています。辞退が遅れることで、企業側に大きな迷惑をかけてしまう可能性があります。

特に、3月に入社式を控えている企業が多い中、3月に内定を辞退する場合、企業側としては、補充の候補者を探す時間が限られてしまいます。そのため、企業側の負担を最小限に抑えるためにも、内定辞退を決意した段階で、すぐに連絡しましょう。

Q. 既に承諾書を提出していますが、辞退できますか?

法律上、内定承諾後であっても、入社前であれば内定を辞退することができます。民法では、労働契約は、労働者と使用者の合意に基づいて成立するとされていますが、承諾書の提出は、あくまで入社意思を確認するためのものであり、労働契約が成立しているわけではありません。

ただし、承諾書を提出した後に内定を辞退する場合、企業側に対して損害賠償請求をされる可能性もゼロではありません。企業側が、採用活動や研修などで費用を負担しており、内定辞退によって損害が発生した場合、損害賠償を請求される可能性があります。しかし、実際には、損害賠償請求まで発展するケースは稀です。企業側も、入社意欲の低い人材を無理に採用することは避けたいと考えますし、訴訟に発展することで企業イメージが損なわれることを懸念するためです。

Q. 辞退理由で損をしないためには?

内定辞退の理由は、正直に伝えるべきか、そうでない場合、どのように伝えるべきか悩む方も多いでしょう。基本的には、正直に、かつ簡潔に伝えることが大切です。ただし、伝え方によっては、企業側に不快な思いをさせてしまう可能性もあります。以下の点に注意して、辞退理由を伝えましょう。

嘘はNG!正直に伝えるべき?

  • 嘘の理由は、後々トラブルになる可能性も。発覚した場合、企業側との信頼関係を損ない、今後のキャリアに悪影響を及ぼす可能性もあります。
  • 正直に伝える場合でも、伝え方によっては、企業側に不快な思いをさせてしまう可能性があります。例えば、「会社の将来性に不安を感じた」「給与面が希望に合わなかった」といった表現は、企業側を批判しているように受け取られかねません。

円満な辞退のために

辞退理由伝え方のポイント
他社から内定を得た企業名や待遇面を具体的に伝える必要はありません。「より自分のキャリアプランに合致する企業から内定を得たため」など、抽象的な表現にとどめましょう。 「貴社の選考を受けて、改めて自分のキャリアについて深く考えることができました」など、選考を通して得られた学びを伝えることで、感謝の気持ちを表現しましょう。
キャリアプランと異なる「当初は、貴社で〇〇の業務に携わりたいと考えていました。しかし、改めて自分のキャリアプランについて検討した結果、将来的には△△の分野で活躍したいという思いが強くなり…」など、具体的な経験や今後のキャリアプランを交えながら、丁寧に説明しましょう。 「貴社で働くことで、〇〇のスキルを身につけることができると感じていましたが…」など、企業の事業内容や魅力と自分のキャリアプランとの間に、どのような葛葛があったのかを具体的に伝えることで、企業側の理解を得やすくなります。
一身上の都合「一身上の都合」は、抽象的な表現であり、企業側としては、具体的な理由が分からず、不安に感じてしまう可能性があります。そのため、「一身上の都合」と伝える場合は、可能な限り具体的な理由を伝えるようにしましょう。 具体的な理由を伝えるのが難しい場合は、「誠に申し訳ございませんが、一身上の都合により、内定を辞退させていただきます。このようなご報告となり、大変恐縮ですが、何卒ご理解いただけますと幸いです。」など、謝罪の気持ちを丁寧に伝えることが大切です。

いずれの場合も、企業側に不快な思いをさせないよう、誠意を持って、感謝の気持ちを伝えることが大切です。また、内定辞退は、あくまでも人生の選択の一つです。必要以上に自分を責めたり、落ち込んだりする必要はありません。前向きな気持ちで、次のステップに進みましょう。

まとめ

3月の内定辞退は、企業側への影響が大きいため、不安を感じる方もいるかもしれません。しかし、期限内であれば、内定辞退は可能です。誠意をもって対応し、円満に辞退を進めましょう。

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